「このままでは茹でガエルになる」
―― 会社の当たり前は本当に正しいのか
遠藤 泰三 社長(以下、遠藤社長):当時、創業60周年を迎えて業界トップの販売実績を誇る一方で、過去の栄光や知見に重きを置いてしまい、「時代の変化や未来を見据えた柔軟な発想がなかなかできない」という課題がありました。当社の経営幹部は現場の生え抜きが多く、成功体験が強い傾向にもありました。
成功体験が強すぎると、新しいことへのチャレンジができなくなります。
例えば、最近では揃いのスーツではなく、ジャケットとパンツをコーディネートする人も増えています。しかし、社内にはスーツはセットで販売する、店舗にはお客様が来店されるものといった意識も残っていたと思います。
また、事なかれ主義になっていたり、各セクションの個別最適が重視されて全社視点で考えられていないといった課題もありました。当時の社長(現・代表取締役会長)が、このままでは危機感が欠如した「茹でガエル状態」になってしまうという懸念をもっていたため、まずは上層部向けに外部のトレーニングを入れようという話になりました。
遠藤社長:選定にあたって、研修を提供している複数の会社に話を聞きましたが、チームボックスが重視している「アンラーン(※)」の考え方に興味を持ちました。「会社の当たり前は本当に正しいのか」と疑問を持ち、ゼロベースで考え直す。その変化への期待感がありました。
そして、最終的な決め手になったのは、当社に寄り添ってもらえると感じたからです。
「青山商事は、これまで外部のリーダーシップやマネジメント研修をほとんど受けてこなかったので、かなり大変だと思います」と伝えたとき、「何があっても、すべて青山商事に合わせます」と力強くおっしゃったことが印象的でした。
1期は、執行役員5名に向けたオールカスタマイズのトレーニングを行いました。2泊3日の合宿から始めて、慶應SFCの学生を呼んで執行役員の皆さんに「青山の未来」を語っていただき、学生から逆質問を受けるという場もつくりました。






