一流のプレーヤーを生み出し、常勝軍団を目指す。
その手段として、“育成の力”が不可欠でした
飯田光男 球団本部長(以下、飯田):野球界は数ある競技の中でも歴史が長い背景から、「選手として活躍した人が、そのままコーチになる」という慣習が続いていました。しかしながら、名選手がすぐに名コーチになれるとは限りません。教育を十分に受けないまま選手育成の役割を担うことになったコーチたちが、「この方法でいいのだろうか」と悩んだり、コーチ自身の成長の壁に直面したりする課題があったと考えています。
また、選手に目を向けたときには、昔と比べて突出した才能の選手が減っているという感覚があります。「一流のプレーヤーを生み出す手段として、“育成の力”がより重要になる。常勝軍団を目指すためには、選手を育てるコーチの強化が必須である」。そんな提案が現場から私のもとに上がってきたことが、取り組みのきっかけとなりました。
飯田:人材育成・開発を手がける会社は数多ありますが、スポーツのプロチームは特殊な集団ですので、参加者が「腹落ち」できるかがポイントになると考えていました。その点、やはりスポーツ界の事情を熟知している中竹さんの存在が大きかったですね。
中竹:4年も継続いただいている理由はどこにありますか?
飯田:チームボックスさんは他の研修会社と全然違うんです。何が違うかというと、圧倒的に「一緒にやっている一体感」があること。「育成とはこうあるべきだ」と上から教えるのではなく、学びや気づきを共有しながら、同じ目線で一緒に成長できる環境を提供してくださる。初回のファミリーミーティング(※)が終わったときには、すごく心地よかったです。しかも、年々絆が深くなっている。
コーチには職人気質のタイプも多く、はじめは半信半疑の雰囲気がありましたが、今では笑顔で楽しそうに参加している様子があちこちで見られますね。我々の文化として、学びの土壌が確実に上がっている実感があります。チームボックスさんは間違いなく素晴らしいパートナーです。
ファミリーミーティング=指導者育成プログラムに関わっているチームボックスの運営メンバーと組織側の関係者の皆さんとで、毎回集合トレーニングの終了後に行う進捗共有・振り返りミーティング
中竹:嬉しいですね。常日頃から、教える側も教わる側も同時に学べるのが「よい学び」の条件であると考えていますので。
飯田:私も西武グループ入社以来、研修は数多く受けてきましたけれど、ここまで一緒に学ぶ感覚を味わえる研修は初めてです。私自身も非常に刺激になりました。