Column
対談

「Teambox TAO」が目指すのは、自分らしさを知るだけでなく自分らしさを体現する、周囲に幸せを伝播して結果を出すチームへと導く女性リーダー

2024.03.15
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ウェルビーイングと女性のための幸せ学の専門家であるEVOL株式会社 代表取締役CEOの前野マドカ氏。女性ならではの組織との関わり方を最前線で研究する前野氏とチームボックスは、女性リーダー育成プログラム「Teambox TAO」を共同開発しました。「Teambox TAO」を共に開発するチームボックス取締役の瀬田千恵子と前野氏が「Teambox TAO」開発に込めた想いや、女性と組織の関わり方について語ります。

EVOL株式会社 代表取締役CEO
前野 マドカ
EVOL株式会社代表取締役CEO。慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科付属SDM研究所ヒューマンシステムデザイン研究室研究員。国際ポジティブ心理学協会会員。サンフランシスコ大学、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)、子育てのヴィジョンを考える会などを経て現職。PTA活動では、全国PTA連絡協議会会長賞受賞。著書に『ニコイチ幸福学』『月曜日が楽しくなる幸せスイッチ』など。

企業は自社内でリーダー候補の女性を早期から育てていくことが本質的な課題解決につながる

取締役 瀬田 千恵子(以下、瀬田):当時は単発の企画でしたが、2021年に共同で開発した「Teambox TAO」をリニューアルリリースするタイミングで、また前野さんとご一緒できることを嬉しく思っております。前回の「TAO」プログラムのリリース以降、女性リーダーへの想いや、目指すべき方向性、心境の変化はありましたか?

EVOL株式会社 代表取締役CEO 前野 マドカ(以下、前野):前回の「Teambox TAO」に参画する前に、代表取締役社長の中竹竜二さんからお話をいただいて、企画の内容を拝見した時に、すごく共感したんですね。当時も女性リーダー向けの研修は他にもありましたが、他のプログラムとは一線を画す内容だと思いました。テクニックやスキルを磨くことに特化したプログラムではなく、「TAO」=道という意味のとおり、女性リーダー自身がこれまで歩んできた道(生き方)がベースにあって、その台を生かしながら、さらにこれから歩んでいく道、つまり人生を豊かにするために、自ら主体的に自分自身を磨き高めていくコンテンツが並んでいたからです。まさに、本来の女性の魅力を、女性だからこその強みを開花させるようなプログラムだと思いました。

残念ながら、一度お客様へ提供した機会を最後に、新型コロナウイルスが感染拡大しました。コロナ禍の3年間で、世の中は、より女性性を活かしてこれまでとは違うものを生み出していくことを重視し始めたと感じています。今は、女性の強さの定義が変わってきていて、女性ならでは、かつ誰一人として同じではない自分らしさを活かしながら組織に貢献し、人生のリーダーとしてのやりたいことを自ら成し遂げていくということが、女性リーダーの歩み道なのだと思います。相手に対する思いやりや配慮など、そうした女性特有のきめ細やかさは強みであり、本来はこうした女性らしさを活かすことこそが、組織を変える足がかりになります。企業は、女性リーダーと男性リーダーは違うと比較したり、競争させるのではなく、それぞれの違いを受容した上で対等な存在として活かすからこそ、本当の意味での多様性を実現し、リーダーの力が組織を成長させることができるのではないかと思っています。

瀬田:そうですね。日本の組織においては、男性と女性の立場の差はまだまだ大きいと感じています。女性がライフイベントに関係なく働き続けることができるというのは当たり前で、男性と同等に早い段階から教育や活躍機会を与え、組織の中からリーダーとなる女性を育て上げることをスタンダードにしていくことが大切なんだということに気づき、組織がこれまで当たり前としてきた価値観を変えていく必要があると思っています。前野さんは、日本企業の女性リーダーの現状、もしくは、女性の働き方や環境の変化をどのように見ていますか?

前野:働き方改革やリモートワークが普及したことで、とても働きやすくなったとは思います。コロナ禍を経て、地方へ移住しても、都心のオフィスにいる人たちと同等に働いている方もいらっしゃいます。人生のデザインが、より自由にできるようになったのではないでしょうか。そういう意味では女性にチャンスが巡ってくることは、今後も増えると思っています。

瀬田:そうした変化は出てきてますよね。一方で、女性リーダーの現状にフォーカスすると、上場企業だけを見ても、女性役員の比率はまだ11%程度です。2030年までに、30%以上に引き上げる目標を政府が掲げています。これは単純計算しても、8,000人足りないということなんです。女性役員を増やすために、社外から取締役を迎え入れている企業もあります。このように目標数値を達成することが先行し、そのこと自体が目的になってしまっている風潮には、違和感があります。

前野:同感です。重責の役員という新しい役割にチャレンジすることを、背中を押してサポートしてくれる上司や同僚がいるのだろうか、そもそも、チャレンジすることができる環境なのだろうか、という疑問があります。リーダーの頭数を揃えるための施策では意味がありません。女性リーダーを増やすことができても、周囲の環境や捉え方が変わっていなければ、女性リーダー自身が発言する自信を持つことはできないし、居心地も悪いでしょう。日本の組織は、女性リーダーを男性リーダーと同等に捉える受け皿という意味では、まだまだ整った状況とは言えないのではないかと考えています。

女性リーダー活躍のヒントは、組織の中にある無意識な思い込みや慣習をアンラーンすること

瀬田:日本の組織では、女性リーダーを増やし、男性と同等に活躍機会を与える取り組みは、まだまだ道半ばだと感じます。組織の中で女性リーダーが役職につくと、男性リーダーと同じようにはいかないことも多いと聞きます。これが現状なんだと考えると、まずは、こうした組織の慣習や、アンコンシャスバイアス(無意識な思い込み)をアンラーンする必要があるのではないかと考えています。前野さんはこのアンラーンの必要性についてどのようにお考えですか?

※アンラーン=これまで培ってきた成功体験や信念、慣れ親しんだ習慣を捨て、新しい考えを取り入れること

前野:他の役員、または男性リーダーの意識改革も必要になるので、なかなか難しいと思います。また、女性自身もリーダーになるせっかくのチャンスを与えられても、飛び込む勇気がない場合があることも問題です。育児や介護など、男性よりも機会が多いライフイベントを気にして、チャンスが巡ってきても自らつかみに行かないというケースがかなりあるのではないかと思います。そもそも、家事や育児は女性がやるものという発想を手放し、家庭の中でうまく分担していくシステムに変えていく必要があります。また、チャレンジするから、チャンスが巡り、視野が広くなるということを認識しておくことも大切です。

瀬田:組織として女性を活用する側も、チャンスを掴みにいけない女性リーダー自身もアンラーンをしていく必要がありますね。本来は、女性役員の数を増やすために、社外から取締役候補を招いて比率を上げることよりも、社内でその昇格候補をきちんと育成して増やすことが、本質的な課題解決につながっていくと私自身は考えています。

前野:そうですね。ファーストステップとしては、社外取締役の女性リーダーを外から迎えることも良いと思いますが、その次のステップとして、中長期的な視点で考えると、自社のことを心から理解し、愛しているという方の中から女性リーダーを輩出するべきだと考えています。

瀬田:チームや自分の周りの人に対して共感を示し、批判的なフィードバックを伝える際も愛情を持って接することは、チームの関係性構築力を高めることにも繋がります。リーダーに想いがあるかどうかで、組織の関わり合いに大きく影響が出てきます。

前野:本当にそこは大事だなと思っています。例えば、化粧品会社の株式会社ポーラでは、幸せなチームづくり7か条に、「愛のループを自分から始める」という項目が入っています。会社が社員一人ひとりを大切に思ってくれることで、社員も会社のために頑張ろうと思えますよね。会社に大切にしてもらっているという感覚は、男性より女性の方が持ちやすいという研究結果もあります。役員クラスの女性リーダーが、自分が共感したことを実体験として、自分の声で、自分の言葉で語るようなことができる組織は、組織力を高めることもできるのではないでしょうか。

※前野氏は2023年9月に、株式会社ポーラの代表取締役社長の及川美紀氏と共著で「幸せなチームが結果を出す ウェルビーイング・マネジメント7か条」を出版している。

「TAO」が目指すのは、いつでも、どこでも、どんな時でも生き生きと活躍できる女性リーダー

瀬田:私たちチームボックスはコーチングを得意とする会社です。クライアントの管理職の方々を相手にコーチングさせていただくことが多いのですが、どんな上位層の方であっても、時にはコーチとして、相手にとっては痛みを伴うようなフィードバックをしなければいけないこともあります。フィードバックをする際に、言葉に愛情がこもっているかどうか、相手に思いやりがあるかどうかで、言葉の意味も伝わり方も大きく変わります。痛みを伴うことでも愛を持って相手に伝えられるかどうか、愛を持って人と接することができるかどうかということは、まさに「TAO」で目指したいリーダーの強さの一つだと思います。

前野:リーダーが五感を活かすことは、ウェルビーイング経営にとって大事なことです。テクノロジーの発達で、ふと立ち止まって自分の感覚を感じるということがますます難しくなっている中で五感を使うことは、私たちが本来持っているものを呼び覚まし、心の奥底にあるものを表出することが出来るんです。リーダーが、自分の五感を研ぎ澄まし、自分自身を大切にしながら誰かのために働きかけることと、マネジメントやリーダーシップを相互作用させながら、人や組織を動かすことができたら、これはもう最強です。だからこそ、今回瀬田さんと「TAO」という学びのプログラムを一緒に作り上げることが出来るということは、最高に楽しいですし、私自身のワクワクが止まらないんです。

瀬田:それは私も同じですので、前野さんにそう言っていただけると大変嬉しいです。一方で、日本的雇用慣行の組織では、トップダウンの影響が強く、ヒエラルキーがあります。そうした組織では、個人が何を感じているかは問題ではないとされてきたので、組織行動の中で、人の感情を大事な要素として扱うことや、パーソナリティの部分を考慮して、評価したり、人事の判断軸にすることはほとんどなかったのではないかと思います。そうした人間性の豊かさを曖昧に扱ってきてしまったんですよね。

前野:感情を抑えて、クールに仕事を進めていくことこそが、一番効率的で生産性が上がるのではないかという思い込みが発生してしまっているんですよね。確かに、短期的に見れば成果が上がることもあると思いますが、そうした状態がいつまでも続いてしまっては、決してサステナブルではありませんよね。そうした組織にいる人は、きっとどこかのタイミングで息切れしてしまい、体の不調なども出てきてしまうでしょう。常に自分のコンディションを良い状態にしておくということ、つまりウェルビーイングな状態であることは、一番大事なことです。そうしたことを大事にしようという価値観が、ビジネス界にもようやく、浸透してきたなと感じます。

瀬田:私の専門はリーダーシップで、これまで、特にオーセンティックリーダーシップを研究してきたのですが、昨年からあるプロジェクトの準備で、私がこれまでお会いしてきたたくさんのリーダーの方の中でも、この方はまさにオーセンティックリーダーだという方にインタビューさせていただくことがありました。その上で分かったオーセンティックリーダーの特徴に複数の共通点がありました。例えば、「自分自身の不完全なところまで受容している」「誰よりも成果にこだわり続ける覚悟がある」「人の成長の可能性を信じている」「ディジョン・メイキング(意思決定)する力が高く、潔さがある」「後悔したり、ネガティブ感情を引きずらない」などです。
まさに、特に女性のオーセンティックリーダーは、内から湧き出る美しさがあるからこそ、輝いているし、綺麗に見えるんです。そういう方って本当に活躍しておられるんですよ。

※オーセンティックリーダー:一人ひとりの人間がユニークであるように、リーダーシップにおいても人マネではない、自分ならではのスタイルを持つリーダーのこと。

前野:とても共感します。外見だけではなく、中身をブラッシュアップするからこそ、人間としての美しさは深みを増すのではないかと思います。Teambox TAOのプログラムを学ぶ方には、こうした本当の意味での人の美しさや強さに、気づいていただくきっかけにもしたいですよね。

瀬田:リーダーシップを発揮する立場にある女性リーダーの中にも、本当にこのやり方でいいのか、自分のような者がその立場を担ってていいのかと、心の内側で不安を抱えておられる方はたくさんいらっしゃいます。彼女たちはこうした不安を抱え、誰にも相談できなかったり、適切な教育機会を与えられないまま、アンコンシャスバイアスと言われる無意識の思い込みをしてしまいます。私がこれまでコーチング支援してきたある女性リーダーに、その業界でその会社だからこそ、叶えたい夢をお持ちで、心から仕事を愛している方がいます。その方は常にパワフルで、体の内側からその力を放って周りにもパワーを与えてしまうような方なんですね。リーダーとしての仕事にも誇りを持っておられます。そんな彼女でも、組織の中で起こる矛盾や不条理といった想いとは反するようなことですごく苦労されていて、特に男性と比較されるような場面では戦ってこられたエピソードもあります。そうした色々なしがらみが起因して、本来の彼女の良さが生かしきれていない時間が長く続くこともありました。彼女のように、現場でたくさんの葛藤を感じながら、男性と女性関係なく同等に、リーダーとして活躍したいと思っている方々には、「Teambox TAO」のプログラムを受けていただき、どんな組織においても、堂々とリーダーとして自分らしさを活かす強さを身につけていただけたら本当に嬉しいなと思います。

前野:人間ってどうしても自分自身を卑下してしまうようなところがあるんですよね。でも本当は、自己卑下するのではなく自分で自分を一番受容して、自分自身の成長の伸びしろを心から信じているリーダーが、組織の中でも堂々と前に出られるようになるには、自分らしいスタイルと、本来誰しもが必ず持っているレジリエンスを活かして進んでいけば、私たちが目指しているしなやかな強いリーダーになれると啓示していきたいですね。

瀬田:Teambox TAOのプログラムを受けていただく方には、一つの会社の中で選抜されたリーダーのケースもあれば、様々な業界・様々な企業から集めたリーダーに一緒に学んでいただくケースなど、いくつかパターンがあると考えています。しかし、どんなケースであってもリーダー同士がお互いから学び合い、お互いの成長に影響を与えながら、Teambox TAOを介して出会えた学び仲間だからこそ、日本の女性リーダーの活躍を世界に広げていく上での火付け役となれるようなコミュニティにも成長させていきたいですね。

女性リーダーがウェルビーイングを突き詰めると、自己認識が高まり幸福度があがる。そして幸福度の高いリーダーがチームの成果を上げる。

瀬田:Teambox TAOのプログラムでは、学びの要素にウェルビーイングを含みます。これは今までにない女性リーダー育成プログラムとして特徴になるでしょう。前野さんは、リーダーがウェルビーイングを実践できるようになると、組織にどのような具体的な影響が出てくるとお考えですか?

前野:ウェルビーイングを突き詰めていくと、自分にとって一番良い状態=ウェルビーイングな状態が自分自身でもわかるようになります。自分への理解が深まると、思考の癖や日々の過ごし方が変わります。人は、成長を実感すると幸せになるという研究結果もある一方で、リラックスすることで感じられる幸せもありますよね。不思議なのは、どちらかだけではダメで、この両方が揃わないと、いずれは幸福度は下がってしまうのです。人生にどんなことが起こったとしても、まずは自分自身がちゃんと受け止めた上で、どうしていくのか判断できるようになっていく。そうすれば、どんな人でも希望に満ちた幸せな人生を送ることができます。

そして、幸せというのは伝染するという研究結果もあります。

瀬田:今のお話を聞いて、幸せだけでなく、リーダーが自分の置かれた環境や周囲の変化に応じて自ら主体的に変わるしなやかな強さを身につけると、リーダー自身の生き様そのものも、チームに息移しのように伝わり、チームの成果が上がるのではないかと感じました。チームも生き物ですから、リーダーが強くないと同じように強くなれないですよね。自ら変わるしなやかな強さを持つリーダーがリードするチームは、どんな逆境や、有事があったとしても、動じることなく自ら変わって進んでいこうとする姿勢があるからこそ、成果を上げられるのだと思います。そんな強いチームにいる人々は、自分もチームも誇れるでしょうからウェルビーイングを高めることにも繋がるでしょうね。

Teambox TAOの特徴の一つとして、プログラムを受けるリーダーのチームの方々には、サーベイに参加していただいたり、リーダーの変化を客観的な視点からフィードバックしていただくなど、プログラムの中にチームを巻き込んでいく要素があります。プログラムを受けるにつれて、成長し、ウェルビーイングの状態の度合いが高いリーダーが出てくると、きっとチームの変化にもつながってくるのではないかと期待しています。
前野さんの視点から、Teambox TAOで学ぶリーダーの変化によって、チームがこんなふうに変わるのではないかという見通しはありますか?

前野:ウェルビーイングな状態を維持し、成果も出している素晴らしいリーダーがいるチームは、チームのメンバーもそのチームの一員として働くことに喜びを感じ、ウェルビーイングな状態になります。良いチームは、お互いを応援し合い、お互いの良さを活かし合いながら、仲間と幸せを感じることができます。また、メンバーの一人ひとりが、様々なことに寛容になることができるので、固定観念はなく、柔軟な発想に溢れ可能性も最大化するチームになっていきます。チームの生産性が上がると、創造性は3倍になります。普通の人が思いつかないようなアイデアもどんどん出てきて、世の中に貢献したり、新しいものを生み出したりする機会も多くなっていきます。

瀬田:リーダーが自分の周りの人たちを幸せにできるということは、言い換えると「リーダー自身の見方・捉え方が変われば、今までであれば付き合うことを諦めていたような方とでも仲間になれる可能性がある」ということですよね。自分とは絶対合わないと思っていた方との関係性も変わり、チームが豊かになり、成果にも繋がっていく。現代で、ウェルビーイング経営がどうしてこれほど注目されるようになったのか、すごく腹落ちします。結局、全ては人と人との関係性の中で起こっていることですからね。

前野:良いチームというのは、ただの仲良しチームとは違って、言いづらいことでも言える関係性ができています。たとえネガティブなことであっても、大切に想っている人から言われると、ちゃんと受け止めることができるからです。そのためには、お互いを尊重しながら、それぞれの人が自分の意見やスタイルを持っているということがとても大事です。遠慮したり、卑下したりする必要はなく、自分の意見をその場に合った言い方で、しっかりと伝える。感情も大事にします。チームがそんな状態になるためには、リーダー自身が自分は何を大切にして生きているのか、どんなことをこのチームで成し遂げたいのか、常に自分に問いかけながら、自分の変化にもアンテナを立て続けることが大事です。

瀬田:Teambox TAOは、リーダーだけでなく、チームのメンバーにとっても幸せな道が延びていく、そんな可能性を持ち合わせているプログラムなんですよね。前野さんのおっしゃる通りで、人の成長においては、量的なスキルやできることを増やすという「水平的な成長」だけでは限界があるんですよね。人間性や人としての器、捉え方を豊かにしていく「垂直的な成長」も必要です。その両方がないと大人の成長はそれ以上広がっていかないのですが、こうした成人発達理論の考え方も、ウェルビーイングと親和性があると思います。

前野: 今回お話をして、Teambox TAOのプログラムの中で実現していきたいことが、たくさんあって考え始めると尽きない状態です。人は何かを成し遂げたいという想いや、夢や目標を持っているだけで、幸福度が高まるという研究結果もあります。私自身もこのプログラムを作ることで、心の底から湧き上がる、躍動感のある思いがあふれていることを、大変嬉しく思っています。ここからが本当に楽しみです。

瀬田:そうですね。私もこうして前野さんと話しているだけで、思いがあふれて、幸せな気持ちを感じるように、Teambox TAOのプログラムに参加していただく女性リーダの方々にも、学びを通じてモチベーションが上げ、自分のキャリアが楽しくて仕方がないというような、ウェルビーイングが溢れる状態になってくれるといいなと思います。このプログラムを通じて、日本の女性リーダーの可能性を切り開いていきましょう!よろしくお願いします!

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